バイクにとっていちばん良い気候である筈の

10月が、今年は台風の影響で虚しく過ぎていきます。

庫裏に入って、おお、スゲエと感心しつつ、しばらく見上げて、それから撮影したのがこの画像なんだが

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天井というか屋根裏。
これではどこがスゲエなのか、半分も伝わらない悲しさ。
もちろんカメラのせいではありません。

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ここにも駕籠がぶら下がっていました。

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ここにも。
いったい、いくつあるのか。
代々の御当主がご使用になったのか。

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これだけは別格のようです。

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無造作に置かれた長持ち。
中には何が?
たぶん空だろうな。
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山門の立派さから推して、お寺さんも

さぞかし、と思いきや。
昭和47年の火事で全焼してしまったんだな。
その後再建されているが、復元でも再現でもなく、あくまで再建。
一度失われたものは取り返しがつかないという見本のような。
残念。惜しい。

そういう訳で本堂は焼失してしまったが客殿と庫裏は残っていた。
しかも、上がって自由に見学して下さい、という太っ腹。
さっそく、靴を脱いでスリッパに履き替え、ご好意に甘えることにした。

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古い経典だろうか、虫干し中だった。

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めったに見られるような光景ではないだろう。
私にはその内容も価値も分からないが。

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痛みの激しいものもある。

古い駕籠も保存してあった。

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廊下の天井からぶら下がっている。

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本堂へと続く長い渡り廊下。

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この先に本堂がある。
ここを歩かせてもらうだけでも、ちょっと感動ものだ。

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ここから先、関係者以外立ち入り禁止の橋。

客殿を退出し、スリッパから靴に履き替えて、扉が開け放たれた庫裏へと向かう。

昔は旅籠が建ち並んでいただろう、

その面影を求めて。

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例によって人影はまったくないわけだが。

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訪れる人もいなくなって、どれくらい経つのだろうか。

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路地。

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茅葺き屋根が隠されていて、窓の手摺りも感じ出てます。
土壁と引き戸もいいね。

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古い蔵を屋根で覆ってるようです。

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マジでひと気がないのですが。

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この通りが賑わっていたのは、いつ頃までなのか。
通りを見下ろす、この山門は知っているだろう。

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ネットで見つけた曖昧な記憶と

大雑把な目的地設定だけで走り出してしまうので、たいてい道に何度か迷うことになる。
お気楽なカブなので迷子になるのもまた楽し、なのだが。
今回は道ではなく、地域そのものを間違えたかと思った。
ありふれた郊外の田舎風景の中、用水路沿いにカブを走らせ、小さな橋を渡り、ここも違うかと諦めかけたときやっと出会った。

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ここから寺に向かって参道が延びている。

地図には駅前通りと記載されていたので、食堂の一軒や二軒はあるだろうと見込んでいたのだが。

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甘かった。
鰍沢口駅前には何もなかった。

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空腹を堪えて、今回はこの辺り。

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世間は3連休である。

天候にも恵まれて、どこのキャンプ場も、ほぼ難民キャンプと化していることだろう。
こういうときは近場に限る。
ということで、上野原の秘境といわれる和見集落に行ってみたわけだが、道中、川沿いの道はいかにもそれらしい趣があったものの、集落自体は、これといった特徴ある家屋もなく、言ってみればハズレであった。
家屋を改築し、人口の流出もなく、それなりに生活が成り立っているらしい集落で、私の勝手な期待が外れたからといって、そんなのは大きなお世話であって迷惑この上ない話しだろう。
よって、画像はいっさい無し。

ここまで来たついでに、集落奥から始まる舗装された林道を走る。

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林道から渓流の川原まで200メートルほど下ったところにあった。

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生痕化石など初めて知った。
それより、杉林の中の屋敷後に興味を惹かれるが。

傍らにある亀石神社と小屋。

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この小屋の使用目的が、いまいち分かりかねる。
内部を覗き込んだら、きちんと整頓してあって、真ん中に囲炉裏らしきものがあり鉄瓶が掛かっていた。
こんな閉塞感のある薄暗い杉林の中で、いったい何するんだろ。
誰もいないキャンプ場で独り焚き火宴会というのは得意だが、ここは私ではちょっと無理。
山好きが数名集まっての宴会場かな?
それでも、谷川の水音が人の話し声のように聞こえて、夜中に酔いが醒めて眼が覚めたらと思うと、やっぱりちょっと無理。

旧街道沿い唯一の現役商店と思われる店先の自販機でお茶買って一息入れてたら、向こうから高齢者の一団が歩いてきた。
総数ざっと30人くらいか。
女性が多い。
最近は歩いてくる人が多くなって、と店のお婆ちゃん。
この頃は平日でもけっこういるという。
自動販売機の売り上げも上がるねというと、あの人たちはみんな持参だからと、たいして貢献はないらしい。

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リーダーらしき男性が、前方からクルマが来るとホイッスルを吹いて警告を発していた。
賑やかに、いったいどこまで行くのだろうか?

カブを停めた舗装林道まで戻ってはきたものの、

どうにも気になるモノがあった。

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入り口近く、峠道から外れた林の中にぽつんと一つ。
山神さまを奉ったものなら山の斜面などでよく見かけ、どこにでもあって珍しいものではない。
また、ここで行き倒れになった旅人の無縁墓の類なら無闇に近付きたくはないし。
こうした石祠は、普段は見かけても特に気にはしないのだが。
何だろう?
妙に気になる。
眼を凝らしてよく見ると。
えっ、水たまり?

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3連休を直撃した台風が去って、ここしばらく晴天が続いていた筈。
こんな山の中で、しかも斜面で水たまり?
積もった落ち葉や枯れ枝を踏んで近寄ってみた。

水たまりは近接して二つ。
上下で繫がっているようだ。

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これは、ひょっとして湧き水なのだろうか?
水は低きに流れるものであり、その逆はあり得ない。
ここは峠の頂とは眼と鼻の近さであり、麓からかなり高い位置にある。
これが湧き水だとしたら、水流は何処から?
これが本当に湧き水なら石の祠は当然のごとく水神さまであり、充分納得がいくものだ。
夏場の峠越えではさぞ重宝したことだろう。
これが理由で、ここに峠道ができたのか、それとも峠道が出来た後で奇跡のごとく水が湧き出したのか?

『鴬宿峠 湧き水』で検索してみても該当する記述はなかった。

峠とは、あくまで生活に密着した

実用道であって、登山道やハイキングコースとはまったく異なるものだった。

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ジグザグの急な上りが続く。
芦川村では男が炭を焼き、女がそれを背負って行商に行ったという。
炭俵の上にコンニャク玉を載せるとその重さは30キロにもなった。
そしてその行程は時に五里、20キロにも及んだそうな。

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画像ではそれほどでもないが、実際はかなり急な登りであった。

今はもう管理もされていないので、倒木が行く手を遮る。
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峠に到着。
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『ナンジャモンジャの木』と呼ばれる大木が一本そびえているだけである。
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すぐ側を舗装された林道が通り、周囲は木々に覆われ展望は開けない。
吹く風もどこか余所よそしい。
女たちの笑い声や歌声などといった、いい年ブッコいたオヤジの甘っちょろい感傷など、呆気なく粉砕され、すごすごと来た道を下った。

往時は人の往来が絶えなかったであろう街道も

今は人影はまったくない。
古い空き家が多く残っているだけである。

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この集落の家屋の特徴として、街道に向かって一部屋張り出した構造の家屋が多い。
通行人を相手に細工物の工房や小商いをしていたようだ。

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これから峠へ向かう人と下ってきた人が、こんな店先でお茶など供されながら、互いに情報交換などしていたかもしれない。
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人通りの絶えて久しい歴史ある街道を、山ガールズが楽しげに通り過ぎていった。
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前を走る東京ナンバーのミニバンが

左折して細い路地に入った。
道路沿いにはレストランや民宿があるだけで、奥には何もないと思い込んでいた。
カブを停めて、ミニバンが向きを変えバックで駐車しようとしているその先を見ると、雰囲気のありそうな細い通りが山に向かって伸びていた。
カブを乗り入れた。

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旧中道往還沿いに発展した集落が、今はひっそりと佇んでいた。
精進湖の湖畔道路を何度となく通りながらまったく知らずにいた。
キャンプ場からこんなすぐ近くにこんな集落があったとは。
自分の間抜けぶりには呆れるしかない。

峠を降ってきた旅人や行商人が真っ先に眼にするのがこの家屋だったろう。
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日が落ちてから辿りついた人は、窓に灯る明かりを見てほっと安堵したかもしれない。
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この印象深い欄干が、障子越しのほの明かりに浮かび上がることはもうない。

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雨戸が外れていたので、内部を窺うことができた。

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二階の窓から古の街道を見下ろしてみたいものだが、この状態では諦めるしかない。
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