芦川村に入れば食堂などたぶんないだろうし

まともな食事にはありつけないだろうと推測し、精進湖を眺めながら、朝食兼昼食のコンビニ弁当を食べた。
そしてここに来て後悔した。

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見るからに食欲をそそるうどんや特性カレーを観光客が次々と買い求め、トレーに載せて開いたテーブル席を探す光景を目の当たりにした。
揚げたてコロッケなんぞも販売している。
うどんにコロッケのっけて食べてもうまいだろうなあ。
という訳で激しく後悔したのが前回、初めて訪れたときのことである。
何より、働く女性たちの元気と明るさがいい。
ここのうどんは絶対に美味いだろう。
そして、ちゃんとリベンジを果たしました。
芦川村がますます好きになりました。

あの時の女性が言ってたなあ。
ここの女は背中に20キロから30キロの産品(主に蒟蒻)を背負って、峠を越えて行商に行っていた。でも、それをちっとも苦にはしていなかったと。

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私は、女たちが越えて行ったという峠に立って、しばらく風に吹かれてみようと思う。
風に乗って時を越え、女たちの笑い声や歌声が、もしかしたら聞こえてくるかもしれないではないか。

芦川村で見つけた廃屋。
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道路下の川筋から子供たちの

笑い声や歓声が聞こえてきた。
廃墟のようなこの集落で、はて面妖な。

街道に面した家屋。
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何か商いを営んでいたと思われる。
併設して立派な蔵もあった。
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道路下の浅い流れの川で子供たちが水遊びしていて、川向こうの民家の庭先では大人たちがバーベキューを楽しんでいた。
道端に停められた数台のクルマは、みな東京ナンバー。
都会に出たこの家の子供たちがそれぞれの家族を連れて里帰りという場面か。
この集落に児童らの笑い声が響くのは久し振りのことなんだろうな。

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山沿いの斜面にも家屋が立っている。
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斜面を登っていく道を探索したいところだが暑さでバテ気味につき断念。

ここ熊倉集落を検索して『姫街道』の存在を知った。
いつかカブで辿ってみたい。


累々という表現が適切だったか

どうかは疑問だが、この寂莫とした光景を前にして、私の中で累々たる屍というイメージを抱いたことは確かだ。

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人の営みというものは、かくも脆いものなのか。

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時代の流れという巨大なうねりに上手く乗った者、取り残された者。

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結局、行き着く先は皆同じじゃないかという、自分でも訳の分からない虚無感に取り付かれてしまう。

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気を取り直してカブまで戻り、川沿いの道を奥へと走り出す。

林道を下ってきて

川沿いの橋を渡ったT字路にぶつかった。
川向こうに大きな家屋が建っている。

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集落のとっかかり、目立つ位置にあるが空き家のようだ。
川沿いの道をぶらぶら歩いてみる。

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空き家は一軒だけかと思っていたら、なんと累々といった感じで、並んでいる家屋すべてが空き家だった。
驚きの光景が展開する。

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どんな人たちが住み、どんな暮らしをしていたのだろうか。
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