ここんとこ、身延方面に
はまっている。
スッパカブ君と出会ってから、私の視界はにわかに開けた感がある。
でも、今回はサンバ君オンリィだ。
夕暮れの鄙びた宿場町の風情に浸りたくて、現地での車中泊の想定で出掛けてみた。
場所はここ。

細い山道を登って行く。
最初に現れる建物は、この集落で唯一商い中の旅館『江戸屋』さんだ。

何度か建て替えられて、現在の建物は明治初期。
独りで切り盛りしているおばあちゃんは27代目だそうな。
ちなみに、この集落で缶飲料の自販機があるのはここだけ。
それも玄関の中にある。

団体客があると、襖を取り払って大広間になる。
今でも団体客はあるらしい。
おばあちゃんは私に大黒柱を紹介してくれた。
「これがうちの大黒柱」
そう言って片手でぺたぺたと愛しそうに叩くのであった。
上がり框の角が、艶々と丸く磨り減って、いかにも時代を感じさせてくれる建物だった。
商売が先にたって、あまりにも観光地化されたところだと、賑やかな売店なんかに改装しないで昔のままにしておけばいいのにと残念な気分になるが、ここまで訪問客にそっけないと、逆にもうちょっとどうにかならんかと思ってしまうから勝手なものである。
クルマの騒音はもちろん、人の声さえ聞こえてはこない。



昔ながらのトイレ、厠あるいは雪隠。

小窓なんか凝った作りだ。
その当時は随分お洒落なトイレだったんだろう。
そして現在。
あるまじき驚異の、木肌の香りも仄かな、

最先端ウォシュレットじゃあーりませんか。
おもてなしの心、ここに極まれり。
訪問客にあまりにそっけないと書いたのは誤り。
ここに訂正して、深くお詫びします。
昼食はせっかくだから、ただ一軒の蕎麦屋にしたけど、店内は私独り。
ほかに客が来るのかと心配になってしまう。
食べ終えて、入り口の坂道を下ってくると、まず原二のスクーターとロード250の二人組みが到着した。
次は、大型SS2台組み。
つづいてアメリカンの3人組。
ナンバープレートは、静岡やら浜松やら品川やら。
こいつらみんな、わざわざこんな所まで蕎麦を食いにきやがったのか。
余計な心配だったな。
美味い蕎麦と、明るく話し好きなおばちゃんはライダーの好物だ。
そりゃ遠くからでも来るわな。
これだからバイク乗りって奴は・・・・好きだね。
ところでこの集落の夕暮れだが、昔は客が来ると、締め切られていた2階の雨戸が全部開いて、障子窓に明かりが映え、集落全体が行灯のようで、そりゃあ綺麗だったそうな(蕎麦屋のおばちゃん談)。
今は?
真っ暗だよ。
いつか見てみたいなあ。
集落のそこここに巨大な行灯が立ち並ぶ光景を。
復活はもうないのだろうか。
そんな訳で、私とサンバ君は失意のうちに、まだ日も高い山道を下るのであった。
スッパカブ君と出会ってから、私の視界はにわかに開けた感がある。
でも、今回はサンバ君オンリィだ。
夕暮れの鄙びた宿場町の風情に浸りたくて、現地での車中泊の想定で出掛けてみた。
場所はここ。

細い山道を登って行く。
最初に現れる建物は、この集落で唯一商い中の旅館『江戸屋』さんだ。

何度か建て替えられて、現在の建物は明治初期。
独りで切り盛りしているおばあちゃんは27代目だそうな。
ちなみに、この集落で缶飲料の自販機があるのはここだけ。
それも玄関の中にある。

団体客があると、襖を取り払って大広間になる。
今でも団体客はあるらしい。
おばあちゃんは私に大黒柱を紹介してくれた。
「これがうちの大黒柱」
そう言って片手でぺたぺたと愛しそうに叩くのであった。
上がり框の角が、艶々と丸く磨り減って、いかにも時代を感じさせてくれる建物だった。
商売が先にたって、あまりにも観光地化されたところだと、賑やかな売店なんかに改装しないで昔のままにしておけばいいのにと残念な気分になるが、ここまで訪問客にそっけないと、逆にもうちょっとどうにかならんかと思ってしまうから勝手なものである。
クルマの騒音はもちろん、人の声さえ聞こえてはこない。



昔ながらのトイレ、厠あるいは雪隠。

小窓なんか凝った作りだ。
その当時は随分お洒落なトイレだったんだろう。
そして現在。
あるまじき驚異の、木肌の香りも仄かな、

最先端ウォシュレットじゃあーりませんか。
おもてなしの心、ここに極まれり。
訪問客にあまりにそっけないと書いたのは誤り。
ここに訂正して、深くお詫びします。
昼食はせっかくだから、ただ一軒の蕎麦屋にしたけど、店内は私独り。
ほかに客が来るのかと心配になってしまう。
食べ終えて、入り口の坂道を下ってくると、まず原二のスクーターとロード250の二人組みが到着した。
次は、大型SS2台組み。
つづいてアメリカンの3人組。
ナンバープレートは、静岡やら浜松やら品川やら。
こいつらみんな、わざわざこんな所まで蕎麦を食いにきやがったのか。
余計な心配だったな。
美味い蕎麦と、明るく話し好きなおばちゃんはライダーの好物だ。
そりゃ遠くからでも来るわな。
これだからバイク乗りって奴は・・・・好きだね。
ところでこの集落の夕暮れだが、昔は客が来ると、締め切られていた2階の雨戸が全部開いて、障子窓に明かりが映え、集落全体が行灯のようで、そりゃあ綺麗だったそうな(蕎麦屋のおばちゃん談)。
今は?
真っ暗だよ。
いつか見てみたいなあ。
集落のそこここに巨大な行灯が立ち並ぶ光景を。
復活はもうないのだろうか。
そんな訳で、私とサンバ君は失意のうちに、まだ日も高い山道を下るのであった。
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