小さな城下町『おばた』は、予想外に

小さ過ぎる城下町だった。
今回はバイクではなく、自転車を積んでいったが、正解だったな。

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冷たい麦茶で接待してくれた休憩所のおばちゃんに見所を尋ねると、個人で所蔵した美術館の絵画が素晴らしいから是非見ていって欲しいと言うのだった。
申し訳ないが、私は絵には興味がない。
城下町の古びた商家の町並みや、武家屋敷の落ち着いた佇まいに浸っていたくて来たのだが。

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暑い中、自転車で走り回ってみたものの。
印象に残ったのは、資料館で見た赤備えの甲冑一式かな。
黒一色の戦場で、真っ赤な鎧を着て出て行く武士の心中はいかに。

こういった古い街並みというのは、有名な観光地は別にして、どこでもたいていそうだが、昼間はあまりひと気がなく、通りを行き交うのはクルマばかりで、出歩いてる人を見かけるのも稀だ。
これが夕暮れ時になると、それまでのよそよそしく、どこか白けた空気は一変する。
家々の窓や玄関に明かりが灯りだし、どこからともなく台所の物音や子供の声が聞こえてきて、にわかに生活臭が漂いはじめる。
居酒屋を求めてふらふら歩いていると、根が城下町出身の私なんぞは、突然ぐっと込み上げてくるものがあったりするのだが。
ここはそれらしき赤提灯も見当たらないし、まだ日は高かったが、とくに夜の顔を見たいとも思わず、自転車を積んで帰途についた。

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今回の『おばた』は、観光に力を入れているようだけど、まあこんな感じかな。
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湖畔で涼しい風に

吹かれて眠っていたら、クルマの屋根を激しく叩く豪雨に起こされた。
開け放していたスライドドアとリアゲートをあわてて閉めてやり過ごす。
雨雲はフロントガラスから見上げる頭上だけで、富士山方面の空は晴れている。
すぐ止むだろうと思っていたらじきに止んだ。
再びドアとゲートを開け放して、もうひと眠り。
砂地の端っこ、葦の密生する湿地のすぐ脇にクルマを止めたので、人は来ないだろうし、他人の視線をいちいち気にする年頃はとっくに過ぎ果てた。
ほんの一時間か二時間か?
またしても豪雨。
今度は黒雲が空一面を覆いつくしている。
こりゃだめだと、撤収した。
山伏峠は大雨だと通行止めになるやもしれず。
土砂崩れもあったことだし。
今日はバイクも多かった。
彼らは悲惨なことになっているだろう。

この時期、山中湖村はスポーツ合宿の稼ぎ時だ。
離れた所にある公衆トイレやコンビニとか、利用するため歩いているとランニングの一団とすれ違う。
伸び盛りの少年や少女たち。
たそがれオヤジには、いささかまぶしい。
その中で、興味を惹かれた集団があった。
人数は7,8人。
年の頃は中学生くらいか。
向こうから歩いてくる。
特筆すべきは、それが揃いもそろって、スラッとした美少女ばかりなのだ。
ジャージ姿からは、どんなスポーツを選択しているのか見当はまるでつかない。
ひょっとして、芸能レッスンとか?
すれ違うとき、最後尾の女の子がつぶやいた。
「あー、暑い」
その子の、頬から首筋にかけて、汗で濡れて光った肌に、ちらっと視線を投げかけたのは、昼間っから片手にコンビニ弁当と缶ビール3本入った袋をぶら下げた、私だ。
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